作業用BGMの動画は、2時間くらいの長さのものが人気です。私も1時間の動画を5本作ったあと、 6本目で2時間に挑戦しました。結論から言うと、長さを2倍にするだけで、 1時間のときのやり方が通用しなくなります。 音が途切れる、途中の演出が出ない、作業に何時間もかかる。3つのつまずきと、その直し方を書きます。
そもそも、なぜ2時間なのか
きっかけは、同じジャンルの人気動画を見たことでした。作業用・睡眠用のBGMは、 2〜3時間のものが主流です。理由は単純で、途中で終わってほしくないから。 眠るために流している人にとって、1時間で切れる動画は使いにくいわけです。
作り手の事情もあります。YouTubeの収益化には「総再生時間4,000時間」という条件があります。 1本あたりの長さが伸びれば、同じ再生回数でも積み上がる時間は増えます。 曲を8曲用意して、順番を変えながら6周させる。これで約2時間になりました。
つまずき1:曲と曲のあいだで音が消えた
最初に作った動画で、曲の切れ目に無音が入りました。試聴していて気づいたときは、 正直がっかりしました。BGMは流しっぱなしで使うものなので、無音は致命的です。
原因は、映像と音声を「1曲ずつセットにして」つなげていたことでした。 映像の長さに合わせて音声を切る設定にしていたため、ほんのわずかな誤差が 曲ごとに無音として現れていたのです。
直し方は、作る順番を変えることでした。まず音声だけを全曲つなげて1本にします。 映像は映像で作り、最後に音声と合体させる。こうすると音は最初から最後まで途切れません。 今も長い動画は必ずこの順番で作っています。
つまずき2:終盤のメッセージが表示されない
動画の最後に、お礼のメッセージを3枚重ねる演出を入れています。 ところが2時間動画では、この文字がまったく出てきませんでした。しかも処理が終わらず、 本来の長さを超えて動き続ける始末です。2回試して2回とも同じでした。
「3,559秒の地点に表示する」という指定のしかたが原因でした。 1時間ならうまくいったやり方が、長くなると狂う。 時間の起点が動画の頭から遠すぎて、計算が合わなくなるようです。
解決したのは、動画を3つに分けて考える方法です。冒頭の部分だけ作り直し、 真ん中は何も加工せずそのまま通し、終盤の部分だけ作り直す。 終盤を切り出してしまえば、その中では「0秒から数えて何秒」と指定できます。近い数字なら狂いません。
この分け方には、おまけの効果もありました。真ん中を加工しないので、作業がとても速くなります。 2時間の動画を頭から全部作り直すと何時間もかかりますが、この方法なら21分で終わりました。
つまずき3:同じ絵が30分続くと飽きる
1時間の動画では、絵を4枚使って15分ごとに切り替えていました。 同じ調子で2時間を作ると、1枚あたり30分。実際に通して見ると、明らかに間延びして見えました。
今は6〜8枚に増やして、15〜20分ごとに切り替えています。 絵はAIで作っていますが、枚数が増えるほど絵柄がばらつきやすくなるのが難点です。 対策として、同じチャットの中で続けて作るようにしています。前の絵を見た状態で頼むと、 雰囲気が揃いやすくなります。
検品でやっていること
完成した2時間の動画を、頭から通して確認するのは現実的ではありません。そこで抜き取りで調べています。
- 動画の長さが、曲の合計時間とぴったり一致しているか(ずれていれば音か映像が欠けている)
- 5か所の音量を測って、極端に大きい・小さい場所がないか
- 絵の切り替わり地点の前後を1コマずつ取り出して、ちゃんと変わっているか
この3つで、2時間ぶんの不具合はだいたい見つかります。実際に6本目の動画は 2時間1分53秒で、計算値と一致しました。
長い動画づくりは、1時間のやり方をそのまま伸ばしても成立しません。 音を先につなぐ、時間の指定は近い数字で、絵は枚数を増やす。この3つを押さえたら、 2時間でも1日で作れるようになりました。曲そのものの作り方はSunoで6曲作った実録、 重ねる環境音の注意点は無料の雨音が使えなかった話に書いています。